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小説『私の夢みた異世界』 について

コミティア136にて配布した小説『私の夢みた異世界』について書いた理由やら、心情の忘備録としてダラダラ書いて行きます。そのためもちろんですがネタバレとかの配慮はないです。



とりあえずあらすじです。

 

『アリエッタは最強の魔法使いだ』

大学4年生になる鈴木花子。将来への不安や、今の自分に対するやるせなさが日々を暗くさせていました。

そんなある日、眠ると異世界に飛んでしまうようになりました。しかもアリエッタという最強と言われる人物と花子は瓜二つでした。魔法でさえ同じの能力だったのです。特別な魔法を持て、自分をほめたたえてくれる世界、優しくしてくれる仲間と共に魔族を倒すという明確な目標もできました。異世界には、現実にない高揚感が異世界にはあったのです。対し、現実では否定されるばかりで自分の居場所はありませんでした。

そんな中、現世から逃げるように異世界に惹かれる花子でしたが、徐々に異世界と現実の真理に気がついていくのです───

 

書いたきっかけとしては単純で、「異世界ものって書いたことないな」と思ったからです。

で、異世界ものって考えた次に思ったのが「異世界転生もの」です。


流行っていますよね。異世界転生もの。

異世界転生ものは読んだことなくて、聞いた情報だと…


・異世界でちやほやされる

・異世界では何かしら唯一の力を持つ

・異世界の生活は主人公にとって良きことである


以上の印象を持っています。ド偏見です。




それを踏まえてですが、とある講義でこういった意見があったのを思い出しました。


「異世界転生ものは文学になるのか」

(文学というのは直木賞や芥川賞だったりに選ばれるものを基準としていました。)



これに対しての答えはこうでした。


・基本的に主人公に葛藤がない

(ここで言う葛藤は悩むだけではなく、その葛藤によって物語そのものが変わっていくことです)

 →読み手に「満たされる」という感情を与えればいい

  →葛藤は無くてもよくなる

   例)官能小説のように、欲求を満たせばそれでいい


そうじゃない異世界転生ものもあると思います。

全部が全部そうではないのは承知していますが、この考えは納得しました。


娯楽のためだけの物語なのです。

そこから何か教訓を得たりはできないのです。


そういった意見を踏まえて「異世界をただの消費で終わらせない話にしたいな」と私は考えました。

そのためすっきりとした終わりにはしなかったのですが、どうだっただろう…。

何かを得られるような物語にしたつもりではいます。


もし、この物語を読んで何かを得られたらうれしいです。

得られなかったらすみません。見なかったことにしてください。







・人間は経験した事しか物語に落とせない

・自分が経験したことを物語に落とすのが一番リアルになる


この二つを大事にしようと今回は意気込むわけですが、そのせいで就活の心情が中々多い割合を占めました。

しかし、異世界というきらびやかな世界を描くには丁度よかったのかもしれません。


就活のシーンで言われたことは実際に言われたことなの読み直すのはつらいですね……。




 

【立花について】


作中の「立花」は重要であり、語るうえでは外せません。


「立花」は実際にいた人です。(名前やらは違いますよ)

流石に死んではいないですが。性格は一緒です。


本当に勝ち組の様な人でした。

友だちも多く、先生からの評判も良し、就職先も大大手、賞も取るし、展示会にも選抜されていました。


私は賞も取れなければ、先生の評判も空気、就職先も「何処やそこは」というところ、選抜なんてされたことも予選通過したこともありません。



しかしその人は私のことを羨ましがっていました。


意味が解りませんでした。私からすればこの人の方が羨ましいです。いいな、大手。


その子曰く「赤津は好きなことを突き詰めている」だそうです。

当時から私は漫画を描いたり、原稿で嘆き、全く別の学科の授業を取って本学科の授業では疲労で死にかけだったりしていました。そこが羨ましいとのことです。


「ファッションもかっこいい。その辺の量産型じゃないのに似合っている」

と言われたときはさすがに嬉しかったですが。


しかし、私は自分がしたいことをしているだけなので中々理解できませんでした。

私からすれば「じゃあ君も好きにやればいいじゃん」で済むのです。


一度「好きにやればいいじゃんか」と言いました。

「赤津みたいに色々できないし、好きにしたら何が起こるかわからない」と返されました。


この時、私はこいつに対して苛立ちを覚えました。

私よりコミュ力はある。私より優秀。私より輝いている。

なのに、出来ないと?


脳裏に『リーガルハイ「天才か暴君か!?世界的アニメ監督パワハラ裁判!!」』が現れました。


”階段を一つ一つ、踏みしめてきただけだ。 

  振り向いたら誰も付いてきてない。

    怠けた連中が、麓でこう呟く。”


私は天才ではありませんが、ここのセリフの気持ちがわかった気がしました。


私だって好きなことをやるのに苦労しなかったわけではありません。


小学生の頃は絵を描くことを「気持ち悪い」と言われていました。

私より才能も努力もある人間が何度も現れては自信を失いました。

何度も馬鹿にされました。SNSのDMで誹謗中傷もありました。

好きな授業を取れば帰宅時間は23時過ぎです。(通学遠かったので)

好きな授業を取れば課題が増えてバイトの時間も苦痛でした。

「時間あるよね」と言われると反論したくてもできませんでした。


それでも好きなことは止めませんでした。

たとえ最低限度の生活ギリギリでも私は好きなことをしました。


まぁ、そういったバックグラウンドをお互いに知らないので仕方のない事です。

愚痴ったところでなーんにもないらないですし。


自分の好きなことをするのに必要な心構えは一つです。

いろいろなものに邪魔される覚悟があるのであれば、すぐに自分の望む世界になるはずです。




 

    












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